不動産売却相談室

不動産売却には基礎控除がある? 適用できる特別控除・特例も紹介

不動産売却には基礎控除がある? 適用できる特別控除・特例も紹介

不動産売却には基礎控除がある?
適用できる特別控除・特例も紹介


不動産売却を行えば、高額な代金を受け取れます。
ただし、ここで注意しなければならないのが、売却により得られた代金から税金が取られるということ。

中には「想像していたよりも多く税金を取られてしまった」「そもそも税金を取られるなんて知らなかった」と、悲しい結果に陥るケースも…。
では、せっかく手に入れたお金から、まるまる税金を取られるしかないのでしょうか。

そこで、少しでも税金を抑えるコツとして、控除制度についてご説明いたします。
複数の控除制度が用意されているので、将来やってくる確定申告の事前準備としてチェックしていただけると幸いです。


(1)不動産売却をするとどんな税金が取られるの?

不動産売却で手に入れた代金は「譲渡所得」という項目が当てはまります。
譲渡所得には所得税・住民税・復興特別所得税(※)がかかり、売却した翌年2月16日~3月15日までに確定申告を行わなければなりません。

ちなみに、譲渡所得にかかる所得税・住民税・復興特別所得税は、会社員の給料にかかる税金とは税率が違います。
譲渡所得の場合は不動産の所有期間によって、次のように税率が変化するのでお気を付けください。

・短期譲渡所得(5年以下の不動産の場合):所得税30.63%、住民税9%、復興特別所得税2.1%
・長期譲渡所得(5年超えの不動産の場合):所得税15.315%、住民税5%、復興特別所得税2.1%

例えば、不動産所有期間が10年間であり、1,000万円の譲渡所得が発生したとします。
この条件の場合、長期譲渡所得に該当するため、計22.1%の税金である221万円を収めなければなりません。

ただし、国税庁が定める「控除制度」を活用すれば、所得税・住民税の納税額を抑えられます。
次項より、不動産売却に利用できる控除制度についてご説明いたします。

※令和19年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1パーセントを所得税と併せて申告・納付することになります。


(2)不動産売却に基礎控除を適用できない

残念ながら、譲渡所得に対して基礎控除というものはありません。

ただし、税金を大幅に減らしてくれる特別控除・特例などが複数あります。
次項より、譲渡所得に適用できる特別控除・特例の情報を詳しくご説明させていただきます。


(3)特別控除・特例:10年越え所有軽減税率の特例

不動産の所有期間が10年以上を超えており、以下の条件に当てはまる場合には「10年越え所有軽減税率の特例」という特例を利用できます。

【条件】
・居住用の不動産(自宅)を売却していること
・両親や配偶者、同一生計家族や内縁関係にある者等、特別な関係のある者へ売却していないこと
・売却した年から数えて、前年及び前々年に他の特例の適用を受けていないこと

この特例を利用できれば、譲渡所得における税率が以下のように変化します。

・6,000万円以下の譲渡所得:16.1%(所得税10%、住民税4%、復興特別所得税2.1%)
・6,000万円超えの譲渡所得:22.1%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税2.1%)

元々の譲渡所得の税率と比べて大幅な削減が可能です。
不動産の所有期間と条件を確認して、適用できるか確認してみてください。


(4)特別控除・特例:3,000万円の特別控除

以下の条件を満たす場合には、最大3,000万円の控除を受けられる「3,000万円の特別控除」を適用できます。

【条件】
・居住用の不動産(自宅)を売却していること
・両親や配偶者、同一生計家族や内縁関係にある者等、特別な関係のある者へ売却していないこと
・売却した年から数えて、前年および前々年に本特例や損失に関わる特例の適用を受けていないこと
・本特例の適用を目的に入居した不動産を売却していないこと
・仮住まい等一時的な目的で入居した不動産を売却していないこと
・別荘等趣味や娯楽、保養の目的で所有した不動産を売却していないこと

また、当特例は前項で紹介した「10年越え所有軽減税率の特例」と併用できます。
不動産売却にかかる税金をゼロに近づけることが可能な便利な特例ですので、条件に当てはまるのかチェックしてみてください。


本日ご紹介したものはどれも不動産売却に関連する特別控除・特例ばかりです。
少しでも税金を抑えたいという方は、国税庁のホームページをチェックしてみてはいかがでしょうか。


以上、不動産売却における基礎控除のお話、そしてその他に利用できる特別控除・特例に関する情報をご説明しました。
残念ながら、不動産売却にかかる譲渡所得には基礎控除がありません。
ただし、他にも減税効果のある便利な制度がいくつも用意されているので、安心してください。

「不動産売却で損をしたくない」「税金を減らしたい」
それなら、特別控除・特例についてチェックしていただけると幸いです。

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